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第3版 法の世界

PHILOSOPHY・SOCIETY・CULTURE

第3版 法の世界
著者 角田 猛之
ジャンル 法律
おすすめテキスト > 法律
出版年月日 2017/04/10
ISBN 9784771028227
判型・ページ数 A5・164ページ
定価 1,980円
在庫 在庫あり
 

目次

第3版へのまえがき

はじめに――法と法律
 (1)〈広義の法〉と〈狭義の法〉――法>法律
 (2)広義の法の3つの事例――国旗・国歌,ビジネスの慣習,不法行為による損害賠償

序 〈実定法学と基礎法学〉
 1.法を構成する3つのファクター――〈法の三層構造〉
 2.「法学」の語源と起源――ローマの“iuris prudentia”
 3.〈実定法学と基礎法学〉


PARTⅠ〈LAW AND PHILOSOPHY〉

1〈LAW AND PHILOSOPHY〉BASICS――法哲学とは?
 1.法哲学のなかみと課題
 2.法哲学と法理学
 3.法哲学と法思想史
 (1)法思想史とは?
 (2)法思想の二大潮流――自然法思想と法実証主義
 (3)悪法は法か?――ナチスドイツの場合

2〈LAW AND PHILOSOPHY〉TOPICS−−法によってモラルを強制することはできるか?
 1.モラルの多様性――私的なモラルと公的なモラル
 2.ドラッグ規制をめぐる法とモラル――覚せい剤取締法の場合
 3.性をめぐる法とモラル――売春防止法による売春の取り締まり
 (1)売春に対する法的規制――売春助長行為の処罰
 (2)売春をめぐる法とモラル――売春取り締まりの根拠


PARTⅡ〈LAW AND SOCIETY〉

1〈LAW AND SOCIETY〉BASICS――法社会学とは?
 1.西洋における法社会学の生成,展開――モンテスキューとエールリッヒ
 (1)モンテスキューの場合――法社会学的な法の見方,探求のパイオニア
 (2)エールリッヒの場合――「生ける法」を中心とする法社会学の形成
 2.日本における法社会学の生成,展開――末広厳太郎と川島武宜
 (1)末広厳太郎の場合――自由法理論を取り入れた社会学的法律学の展開
 (2)川島武宜の場合――アメリカ流の経験科学としての法社会学の展開
 3.法社会学の特徴と法へのアプローチの方法,課題――その一端

2〈LAW AND SOCIETY〉TOPICS――日本社会における〈法の生成のプロセス〉
 1.神戸児童殺傷事件と少年法改正――社会的運動と世論による法改正へのバックアップ 
 (1)「少年犯罪被害当事者の会」と「少年法改正を求める要望書」
 (2)少年法改正と社会的運動 
  (a)被害者側の知る権利
  (b)犯罪内容に応じた対応の必要性
  (c)2000年におけるその他の改正とそれ以後(2007年,2008年,2014年)の改正
 2.国民世論と重大交通事犯の厳罰化――過失運転致死傷罪,自動車運転過失致死傷罪,自動車運転死傷行為等処罰法の新設を手がかりにして
 (1)危険運転致死傷罪,自動車運転過失致死傷罪の新設と厳罰化に向けた世論の盛り上がり
  (a)業務上過失致死傷罪と危険運転致死傷罪,自動車運転過失致死傷罪
  (b)2件の重大交通事犯と厳罰化に向けた世論の盛り上がり
 (2)自動車運転死傷行為等処罰法の制定とさらなる厳罰化


PARTⅢ〈LAW AND CULTURE〉 

1〈LAW AND CULTURE〉BASICS――法文化学とは?
 1.法文化と法文化学――さしあたってのおおよそのなかみ
 (1)法文化をめぐる国内外の近年の研究動向
 (2)法文化と法文化学のさしあたってのおおよそのなかみ
 2.「文化としての法」と法文化へのさまざまなアプローチ
 (1)「法についての文化」(Culture on Law)
 (2)「法にあらわれた文化」(Culture in Law)
  (a)日本の「酒文化」と法
  (b)日本の職場文化と法
  (c)日本の天皇をめぐる文化と法
 3.法文化学の機能,役割,射程――アトランダムに
 (1)多文化主義と法文化
 (2)サブカルチャーと法文化
 (3)法文化学の射程の拡大

2〈LAW AND CULTURE〉TOPICS――日本におけるマイナスの法文化
 1.ヤクザをめぐるマイナスの法文化 
 (1)ヤクザの法文化学的検討の意義――部分社会の生ける法
 (2)暴対法にあらわれたヤクザの法文化の一端――「暴力団」,「縄張り」,「用心棒」
  (a)「暴力団」とは? 
  (b)「縄張」の法文化学上の意味
 2.ヤクザとオウムの組織原理――擬制的親子関係とカリスマ教祖の絶対専制
 (1)ヤクザの組織原理としての擬制的親子関係
  (a)日本社会の伝統的な組織原理たる家制度
  (b)擬制的血縁関係とヤクザ組織の具体的構成
 (2)オウム教団の組織原理――カリスマ教祖の絶対専制と聖俗一体化したピラミッド構造
  (a)カルトの意味とカルトの組織原理――欧米の用法を手がかりにして
  (b)カルトとオウムの組織原理の類似性

 むすびにかえて――再度,基礎法学とは?

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内容説明

実定法を学ぶ前に,哲学・倫理,社会,文化の3つの視点から「法の世界」を垣間見ることで,初学者が法を学ぶための道しるべを提供する。これらは,法哲学,法社会学,法文化論といった基礎法学と呼ばれている分野に相当する。

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