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西欧世界におけるユートピア思想

西欧世界におけるユートピア思想

人類が追い求め、夢想したユートピアの変遷と実現へのドラマが、膨大な文献と深い洞察力で描かれる。新たなユートピア学の出発点。

著者 門間 都喜郎
フランク・E・マニュエル
フリッツィ・P・マニュエル
ジャンル 政治 > 政治学
出版年月日 2018/01/20
ISBN 9784771028357
判型・ページ数 A5・1100ページ
定価 17,600円
在庫 品切れ・重版未定
 

目次

序論

第一部 古代および中世の源泉
 第一章 楽園と千年王国
 第二章 クロノスの黄金時代
 第三章 大いなる伝播

第二部 ユートピアの誕生
 第四章 トマス・モアの受難
 第五章 建築家と哲学者たちの幸福都市
 第六章 庶民のための地上天国

第三部 キリスト教ユートピアの開花と死
 第七章 汎知学――科学の夢
 第八章 ブルーノ、ノーラの魔術師
 第九章 ベーコン、ニュー・アトランティスのトランペット奏者
 第一〇章 カンパネッラの太陽の都
 第一一章 アンドレーエ、クリスティアーノポリスの牧師
 第一二章 コメニウスとその弟子たち
 第一三章 混沌のイングランド内乱
 第一四章 太陽王とその敵たち
 第一五章 ライプニッツ――キリスト教共和国の白鳥の歌

第四部 啓蒙思想の最善境地
 第一六章 哲学者たちのディレンマ
 第一七章 ジャン-ジャックの理想世界
 第一八章 運命の車輪からの自由
 第一九章 テュルゴーの未来精神論
 第二〇章 コンドルセ
 第二一章 カント――動物性を超えて

第五部 革命的二枚折パネル
 第二二章 愛の新顔
 第二三章 平等か死か

第六部 労働と愛の結合
 第二四章 諸システムの戦い
 第二五章 サン-シモン――梨は熟せり
 第二六章 サン-シモンの子供たち――愛の勝利
 第二七章 フ―リエ――本能のブルジョワ化
 第二八章 オーエンの新道徳世界

第七部 マルクスと対抗マルクス
 第二九章 ユートピア風景におけるマルクスとエンゲルス
 第三〇章 コント、実証主義教会の高位聖職者
 第三一章 アナーキーと英雄的プロレタリアート

第八部 ユートピアのたそがれ
 第三二章 ヴィクトリア朝期のユートピア
 第三三章 ダーウィニズム、紛らわしい侵入者
 第三四章 フロイト派-マルクス主義、未来の混成物

エピローグ

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内容説明

膨大な文献蒐集から描かれるユートピア研究の集大成


人類が追い求め夢想したユートピアの変遷と実現へのドラマが、

膨大な文献と深い洞察力で描かれる。
本書を参照せずしてユートピを語ることはできない。
新たなユートピア学の出発点。

本書は、人をひきつけてやまないユートピアについて、およそこれまでにない夥しい数の西欧の文献を広く蒐集し深い洞察力で綴られたいる。
古代から現代まで、神話・宗教から政治・思想は言うに及ばず、性愛から現代科学技術の遺伝子工学や宇宙技術までを取り上げ、人類が幸福を求めて夢を描きその実現に挑戦し、あるいはそのために悲運に殉じた偉大な群像とともにユートピアの多面体を描きだす。
Frank E. Manuel and Fritzie P. Manuel, Utopian Thought in The Western World, Harvard University Press, 1979の全訳

《著者紹介》(訳者あとがきより)
著者のフランク・エドワードマニュエルは1910年にボストンに生まれた。長じてハーバード大学に学び、1930年A. B.を、1931年にM. A. を、そして1933年にはPh. Dを取得した。共著者のフィリツィ・プリゴジとは1936年10月6日に結婚したとのことである。フランクはハーバード大学院終了後パリのEcole des Hautes Études Politiques et Sociales(政治・社会高等研究院)に留学した。帰国後、一時的にハーバード大学や政府機関で働いたが、間もなくブランダイス大学の教壇に立ち(1936-65年)、やがてニューヨーク大学に移り(1965-77年)、再びブランダイス大学に戻って教鞭をとった(1977-86年)。1986年の引退後、2003年の死に至るまでブランダイス大学の名誉教授であった。妻のフリッツィは2012年に亡くなった。


《訳者紹介》
門間  都喜郎
1938年宮城県に生まれる。
1969年同志社大学大学院法学研究科政治学専攻博士課程満期退学、京都精華大学名誉教授。

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