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郊外社会の分断と再編  新刊

つくられたまち・多摩ニュータウンのその後

郊外社会の分断と再編

豊富な調査データから、郊外という「街並み」が生み出す住民達の分断を明らかにし、それを修復する試みから地域の持続可能性を模索

著者 石田 光規 編著
林 浩一郎
脇田 彩
井上 公人
井上 修一
大槻 茂実
ジャンル 社会科学総記 > 社会
社会科学
出版年月日 2018/04/14
ISBN 9784771030022
判型・ページ数 A5・232ページ
定価 本体2,600円+税
在庫 在庫あり
 

目次

序章 郊外社会のつながりと持続可能性ー本書の目的 【石田光規】
1 「地域」が強調される時代
2 地域のつながりと持続可能性本書に通底する二つのキーワード
3 調査地および研究概要
4 本書の構成

第I部 開発の帰結としての住民の分断

第1章 地域社会における「濃密な関係」 【石田光規】
1 本章の位置づけ
2 研究のなかの地域関係
3 量的調査から見る地域のつながり
4 現代社会の近隣関係

第2章 住宅階層問題の変容と都営団地の持続可能性 【林浩一郎】
1 ニュータウンの住宅階層と地域社会の変容
2 都営団地はなぜ高齢化するのか
3 愛宕地区の交流組織の盛衰と地域の分断
4 住宅の市場化/セーフティネット化の行方
5 おわりにー新自由主義下における新たな住宅階層問題の行方

第3章 地区内・地区間の社会階層の格差と生活満足度 【脇田 彩】
1 人びとの幸福と地区の社会階層
2 地区の社会階層が幸福に影響するメカニズム
3 社会階層の格差の実態
4 分析結果ー地区内格差か,地区間格差か?
5 地区内・地区間の格差と地域のつながり

第4章 住宅階層問題が発生している地区を含む通学区域変更―郊外社会の分断と融和の可能性 【井上公人
】1 はじめに
2 なぜ通学区域変更が地域社会に与える影響に着目するのか
3 多摩市における通学区域変更の状況ー東・西愛宕小を中心に
4 地区間の社会経済的格差と通学区域変更への賛否
5 住宅階層問題の超克

第II部 持続可能な地域生活にむけて

第5章 認知症高齢者を支える見守りとつながりのかたち 【井上修一】
1 認知症・行方不明者万人社会の現実と見守りのかたち
2 認知症高齢者を見守る地域住民のまなざしの光と影
3 徊高齢者SOS ネットワークにみる―公私協働の見守りとつながりづくりの現状と課題
4 認知症高齢者を介護する家族同士がつくる見守りとつながりのかたち―TAMA 認知症介護者の会・いこいの会の存在意義
5 見守りがより実行力をもつための―「個別性」「日常性」「専門性」の重要性

第6章 「再生された」伝統的集団による地域の再編―地域祭りへの参加に注目して 【大槻茂実】
1 郊外における地域祭り
2 郊外の均質性と「新たなる」伝統へのまなざし
3 乞田・貝取地区と乞田囃子連
4 囃子からみる地域祭りへの参加
5 「再生された」伝統的集団による地域再編の萌芽

第7章 地域資源としての大学 【大槻茂実】
1 地域課題の解決手段としての「地元大学」の活用
2 大学の郊外移転と地域連携の模索
3 学官連携の焦点
4 データからみる大学の「地域貢献」の課題
5 「とりあえず」の連携からの脱却ー持続可能な学官連携へ

第8章 官民連携による「ニュータウン再生」の模索―エリアマネジメントとエリアリノベーションの試み 【林浩一郎】
1 官民連携によるエリアマネジメント
2 官民連携による団地リノベーション
3 官民連携によるエリアマネジメント
4 愛宕地区エリアマネジメント試論
5 おわりにー新自由主義下におけるエリアマネジメントの可能性

終章 郊外社会の再編に向けて 【石田光規】
1 本書の狙い
2 郊外社会における人びとのつながり
3 持続可能性を見据えて

あとがき

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内容説明

「まち」を「滅びゆくまち」にしないために

郊外社会において、なぜ、住民たちのつながりは薄くなりがちなのか。豊富な社会調査データから、郊外という「街並み」が生み出す住民達の分断を明らかにし、それを修復する試みから地域の持続可能性を模索する。


「資本主義社会の進展とともに,近隣は多くの機能を失った。この社会の仕組みはそう簡単には変わるまい。そうであるならば,地域社会の持続可能性の検討にさいして求められるのは,「市場的なもの」を前提とした枠組みだろう。本書第Ⅱ部の各事例に示されたように,地域の持続可能性確保の鍵は,逆説的だが地域を超えたつながりに見出されるのである。」
                                             (「終章 郊外社会の再編にむけて」より)

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