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フェミニズムはもういらない、と彼女は言うけれど

ポストフェミニズムと「女らしさ」のゆくえ

フェミニズムはもういらない、と彼女は言うけれど

「女らしさからの自由」と「女らしさへの自由」、どちらも実現できる世界をともに目指すために。

著者 高橋 幸
ジャンル 社会 > 社会学
社会 > ジェンダー
おすすめテキスト > 社会 > 家族・ジェンダー
出版年月日 2020/06/30
ISBN 9784771033801
判型・ページ数 4-6・234ページ
定価 2,200円
在庫 在庫あり
 

目次

はじめに

第1部 英米におけるポストフェミニズム

第1章 ポストフェミニズムとは何か
 1 ポストフェミニズムについてこれまでどのように語られてきたか
 2 ポストフェミニスト女性論
 3 ここまででわかったこと――第1章のまとめ

コラムⅠ 第三波フェミニズムとポストフェミニズム  

第2章 #WomenAgainstFeminism に見るポストフェミニストの主張
 1 英語圏のアンチフェミニスト女性とポストフェミニスト女性の主張
 2 彼女たちが「フェミニズムを必要としない」理由とは――分析
 3 ポストフェミニズム的主張の特徴――考察
 4 「女性」として生きることの不安――第2章のまとめ

第3章 恋愛とフェミニズム
 1 フェミニズムは恋愛積極的態度の何を問題視するのか
 2 フェミニズムのポストフェミニスト批判
 3 「男らしさ/女らしさ」を構成するもの――「性別役割」と「性的魅力」
 4 性的魅力をめぐるフェミニズムの立場
 5 性的魅力強化への邁進が引き起こす問題――第3章のまとめ

第2部 日本のポストフェミニズム

第4章 バックラッシュ以後の性別役割意識の強まり
 1 2000年代後半以降の若い世代の「保守化」
 2 若い世代の性別役割意識の強まり
 3 性別役割意識の上昇の要因は何か
 4 現代を生き抜く戦略としての柔軟な性別役割意識――第4章のまとめ

第5章 恋愛積極的態度が生み出す性別役割――「めちゃ♥モテ」ブームの分析
 1 2000年代の空前の「モテ」ブーム
 2 「めちゃ♥モテ」ブームとは何か
 3 「かわいい」から「モテる」というロジックと「女らしさ」の再編成――分析1
 4 誰も脅かさない「かわいい」世界の構築――分析2  
 5 「モテ」という恋愛積極的態度が生み出すもの―考察
 6 日本のポストフェミニズム的社会現象としての「めちゃ♥モテ」ブーム――第5章のまとめ

コラムⅡ 「モテ」と女らしさと外見美――「モテ」が生み出す力学

第6章 性解放の終焉?――若い世代の性行動の不活発化
 1 はじめに
 2 2000年代後半に見られる性行動の不活発化
 3 性行動の消極化と異性友人関係の変化
 4 恋愛積極的女性の性行動
 5 性解放後の若者の性行動――第6章まとめ

第7章 現代の異性友人関係――ソフレ(添い寝フレンド)の調査から
 1 はじめに
 2 20代ソフレ経験者へのインタビュー――調査方法
 3 ソフレ経験者の恋愛・性愛観――分析
 4 ソフレ関係を可能とするもの――第7章まとめ

おわりに
あとがき
文献

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内容説明

「もうフェミニズムに頼らなくても、女性だって活躍できる」

「女性差別がなくなった現代において、フェミニズムの時代はもう終わった」

と彼女は言った。

では、私やあなたの心のどこかに張りついている
「女であることの不安」はいったいどこからくるのだろうか。

――「女らしさからの自由」「女らしさへの自由」、どちらも実現できる世界をともに目指すために。

 

「ポストフェミニズム」という視点から、若い世代の性別役割分業や性行動の意識調査のデータを分析。さらにSNSにおけるハッシュタグ・ムーブメントや、雑誌『Can Cam』による「めちゃモテ」ブーム、「添い寝フレンド(ソフレ)」経験者などへの調査を通じて、現代社会における「女らしさ」のゆくえを追う。

 

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