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ヨルダンの政治・軍事・社会運動

倒れない王国の模索

ヨルダンの政治・軍事・社会運動

激動する中東の只中にありながら、なぜヨルダンの王制は今日まで生き残れたのか。体制防衛という視点から、その全貌に迫る。

著者 吉川 卓郎
ジャンル 政治
政治 > 国際政治
出版年月日 2020/12/20
ISBN 9784771034181
判型・ページ数 A5・196ページ
定価 4,950円
在庫 在庫あり
 

目次

ヨルダン王室の系図(2020年10月時点)

序 章 強い「弱国」をめぐるパラドクス
 1 ヨルダンから見えてくる中東の現実
 2 認識上の問題点と先行研究

第1章 建国史
  ――ハーシム家王制の正統性を巡る議論――
 はじめに
  ――アラブ王制の正統性について――
 1 ヨルダン建国史
 2 正統性の成立要素
 3 危機の50年代
 4 国内パレスチナ問題と財政危機
 5 2つの自由化
 おわりに

第2章 政治体制の強靭性
  ――「アラブの春」の事例から――
 はじめに
  ――アラブの春と権威主義体制――
 1 ヨルダンの権威主義体制
 2 開放された下院での論争(1989―2010年)
 3 2011年民主化運動と体制の安全保障
 おわりに

第3章 もうひとつのヨルダン史
  ――ムスリム同胞団運動の発展――
 はじめに
  ――ムスリム同胞団とは何か――
 1 同胞団の誕生と成長
 2 政治活動の本格化
 3 イスラーム行動戦線党(IAF)の時代
 4 中東和平への反対
 5 IAF 化する同胞団
 おわりに

第4章 社会運動
  ――ヨルダンの「アラブの春」は終わったのか――
 はじめに
 1 ヨルダンの社会運動とその帰結
 2「アラブの春」と同胞団
 3 同胞団運動の選んだ「帰結」
 おわりに

第5章 緩衝国家における「国王陛下の軍隊」の構造
 はじめに
 1 ヨルダン軍の起源
 2 中東戦争とヨルダン
 3 新しい戦争の時代
 4 「アラブの春」を越えて
 おわりに

第6章 開発援助と安全保障
  ――日本の対ヨルダンODA の事例から――
 はじめに
 1 日本の中東外交におけるヨルダンの位置
 2 ヨルダンへのODA,ヨルダンを通じたODA
 3 軍事安全保障の問題とヨルダンODA
 おわりに

附録ヨルダン川について

終 章 体制の現在と未来
 はじめに
 1 国家と社会
 2 国際社会とヨルダン
 おわりに

あとがき
参考文献
人名索引
事項索引

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内容説明

《内容説明》

ヨルダンは、資源に恵まれず紛争地域に囲まれた小国でありながら、中東戦争、難民問題、アラブの春で揺れる中東国際政治を巧みに生き抜いてきた。本書では、ハーシム家を国家の柱とするヨルダン政府がどのように体制防衛を成功させてきたのか、比較政治学、国際政治学、中東地域研究の分析枠組を駆使し、その全貌に迫る。


《著者紹介》〔本データは書籍刊行時に掲載されていたものです〕

吉川 卓郎(きっかわ たくろう)
1974年岡山県生まれ
2003年立命館大学大学院国際関係研究科単位取得退学(国際関係学博士)
現在立命館アジア太平洋大学アジア太平洋学部教授
専門は比較政治学,国際政治学,中東地域研究








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