目次
――今,まちで何がおきているのか――
はじめに
1 新型コロナウイルスの経緯と経済的影響
2 今後の都市政策の転換
3 あるべき都市政策の方向性
4 今後のまちづくりの影響と政策
5 今後のまちづくりの方向性と本書の構成
おわりに
補論 モランのIに見る新型コロナウイルスの第2派
第2章 Withコロナのまちづくり論
――変わらぬ部分,変わる部分――
はじめに
1 まちづくり 変わらぬ部分
2 まちづくり 変わる新しい部分
3 これからのまちづくりの潮流は何か――プラスアルファのエリアマネジメント――
おわりに
第3章 Withコロナ時代のエリアマネジメント:7つの視点
はじめに
1 空間ネットワークという視点
2 効率的な店舗経営という視点
3 財源マーケティングという視点
4 センチメンタル価値という視点
5 リスク管理としてのリアルオプション理論の視点
6 ライバル・商圏戦略という視点
7 正しいデータ・予測の視点――人口知能(AI)を活用する――
おわりに
補論1 商圏の計算の仕方
補論2 RとPythonについて
第4章 エリアマネジメントの組織像(主体像)
――徹底した地域へのこだわり――
はじめに
1 桜井市のまちづくりの概要――エリアマーケティング先進地――
2 拠点を面的に――福井市の事例――
3 空き店舗ゼロの地方商店街――地域商社「こゆ財団」がつくる新しい地域像――
4 エリアマネジメントの視点から見た3組織
おわりに
補論 商圏分析を通じた喫茶店開業成立の可能性
第5章 With コロナの時代に期待される新しいエリア戦略
――インナータイプ,アウタータイプの再生策――
はじめに
1 インナータイプの再生策――地域人口はそのままで再生させる手法――
2 アウタータイプの再生策――地域人口を増加させて再生させる手法――
3 新しい手法――商店街ネットモールを展開――
おわりに
第6章 ポストコロナの時代に向けて
――エリアマネジメントの今後――
はじめに
1 地域間ネットワークを使う
2 経営上の工夫に関する視点
3 消費したくなるナッジとセンチメンタル価値
4 リスクに備えてオプションを用意する
5 ライバルの存在,商圏人口を知り,まちのコンパクト化を目指す
6 先端技術を利用し、予測の精度を高める――スーパーシティ構想との関係で――
おわりに
内容説明
1キロ圏内を大切にする、
ピンチを想定した代替策を確保する、
自ら手を動かして分析する、
点ではなく面(エリア)で考える…
コロナを乗り越え、
これからの「まち」を
つくるために
新型コロナウイルスによって、まちづくりの現場は大きな変化を余儀なくされた。インバウンドは急激なブレーキがかかり、国内客をいかに呼び込むかに手法が変わりつつある。では、インバウンドに頼らない再生策にはどのような手法が考えられるのか。
これまで数多くの現場を歩いてきた著者が、コロナ以後のまちづくりをいまこそみつめなおす。「極周辺」「オプション理論」「リスク管理」「エリアマネジメント」といった視点からこれからのまちづくりに重要な手法を解説。さらに、コロナ禍の最新対応事例や、誰でも簡単にできるデータ分析の手法も紹介。まちづくりに携わるすべての人たちに向けて書かれた、まちをつくり続けるために最適なテキスト。
◎本書内より
「コロナ禍は地域商業や観光産業を直撃している。しかし、これらの産業は、間違いなくポストコロナの時代、つまり数年後に再びインバウンドが到来したときに、必要となるはずの産業である。決して倒産させてはならないのだ。そのことを胸に本書を執筆した。」
「観光客が20%減ったらその分、2割国内客を増やす。そのためにも正確なエリア分析を行い、『ローカルファースト』を理念に周辺客にそのエリア内で経済(お金)を循環させる仕組み作りが必要である。ポストコロナ期においては、この手法により増加した国内客と、その後増えるであろうインバウンド客の合計により、経済はこれまで以上の成長を遂げているはずである。…なによりも『地域の本気度』が問われるであろう。」
装幀 HON DESIGN(小守 いつみ)