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奥行きをなくした顔の時代

イメージ化する身体、コスメ・自撮り・SNS

奥行きをなくした顔の時代
著者 米澤 泉
馬場 伸彦
ジャンル 社会
出版年月日 2021/09/30
ISBN 9784771035225
判型・ページ数 4-6・196ページ
定価 2,530円
在庫 在庫あり
 

目次

はじめに―実在的なものと潜在的なものが共存する時代― (馬場伸彦)
第1章 脱げない顔から着替える顔へ―「私遊び」の変遷― (米澤 泉)
1 「インスタ映え」から「リモート映え」へ
2 服のように脱げない顔
3 コスメの時代―「私遊び」としての化粧―
4 インスタ美人の誕生―整形よりも、コスメよりも―
5 リモート時代の化粧―本当の顔信仰を超えて―

第2章 誰もが美人の時代―美の民主化がもたらしたもの― (米澤 泉)
1 美人は誰でもなれる―変化する美意識―
2 顔は前からが9割―変化しない美意識―
3 多様性がもたらした美の民主化
4 揺らぐ美人コンテスト
5 美人と言えない社会

第3章 肖像写真の奥行き―顔の類型学とシミュレーション―  (馬場伸彦)
1 写真には「表面」しかない
2 記憶と写真の関係
3 解釈される肖像写真
4 発見された誰かの顔
5 タイポロジーと澤田知子のID400
6 奥行きのない顔とは
7 アナログ写真/デジタル写真
8 反射光と透過光
9 シミュラークルとしての「現実」

第4章 自撮りと私―キャラ化したコミュニケーション― (馬場伸彦)
1 自撮りとは何か
2 自己イメージの先回り
3 インスタグラムとインスタ映え
4 模倣されるイメージ
5 存在証明としての自撮り
6 自撮りの自己言及性
7 自己の偽装と消滅
8 なりたい顔になるために
9 変身と演技的

第5章 対談:アフターコロナ時代の身体

おわりに

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内容説明

デジタル時代の「顔」のトリセツ

 

現代社会に溢れる、人格、感情、記憶、社会的関係などが排除された顔――「奥行きをなくした顔」。
テクノロジーが進化し、ヴァーチャルとリアルが
共存する今、
この「奥行きをなくした顔」はどのような役割を果たすのか、
「アフター
コロナ」の身体について視覚文化論的に考察する。

  

 









《著者紹介》
米澤 泉
甲南女子大学人間科学部教授。
著書に『コスメの時代―「私遊び」の現代文化論―』(勁草書房、2008年)、『私に萌える女たち』(講談社、2010年)、『「女子」の誕生』(勁草書房、2014年)、『おしゃれ嫌い―私たちがユニクロを選ぶ本当の理由―』(幻冬舎、2019年)など。

馬場伸彦
甲南女子大学文学部教授。
著書に『周縁のモダニズム―モダン都市名古屋のコラージュ―』(人間社、1997年)、『ロボットの文化誌―機械をめぐる想像力―』(編著、森話社、2004年)、『イメージとしての戦後』(共著、青弓社、2010年)、『「女子」の時代!』(共編著、青弓社、2012年)。

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