目次
序論
1. ホワイトヘッドの用語法と思弁哲学
2. ホワイトヘッドの信念
3. 本書の仮説と問題設定
4. 〈論理学と美学〉の問題の哲学史的背景
5. ホワイトヘッドの形而上学と〈論理学と美学〉を繋ぐ視点
6. 先行研究との差異
7. 本書の構成
緒論――『思考の諸様態』の「理解」の章――
0. 本緒論の問題設定
1.「理解」の章前半部
2.「理解」の章中間部
3.「理解」の章後半部
4. 本緒論のまとめと考察
第一部 1924-25年の過渡期形而上学と〈論理学と美学〉の問題
第一章 ハーヴァード講義における「思弁哲学」
1. ハーヴァード講義録の基本情報
2 1924-25年ハーヴァ-ド講義における「思弁哲学」
第二章 過渡期形而上学と論理学
1. 形而上学と論理学との関連性
2. 論理学を説明する三つの概念
3. 本章のまとめ
第三章 過渡的形而上学と美学
0. 本章の導入
1. ハーヴァード講義における二重の試み
2. 他の哲学者の概念の読み替え
3. 芸術作品の美的価値
4. 本書のまとめと「美的調和」についての解釈
5. 第一部のまとめ,および第二部への接続
第二部 1929年以降の形而上学と〈論理学と美学〉の問題
第四章 ホワイトヘッドの論理学史観と美学の関係
0. はじめに
1. プラトン『ソフィステス』:混合と問答法
2. プラトンからシェーファーへ:両立不可能性
3. 記号論理学の拡張と美学
4. 本章のまとめ
第五章 思弁哲学と有機体の哲学
0. はじめに
1. 思弁哲学の二つの基準:十全性と整合性
2. 「有機体の哲学」の基本的図式と概念
3. 有機体の哲学における「美的経験」
第六章 有機体の哲学における二種類の両立不可能性(incompatibility)
0. はじめに
1. 『観念の冒険』における二種類の両立不可能性
2. 『過程と実在』における二種類の両立不可能性
3. 両立不可能性と範疇的制約
4.本章のまとめ
補遺
第七章 ホメロスを聴くオデュッセウス―ホワイトヘッドの芸術論と美の創造
0.はじめに
1. 日没と芸術:『科学と近代世界』における芸術の定義
2. 芸術・真理・美の定義
3. 「ホメロスを聴くオデュッセウス」イメージの解読
4. 本章のまとめ
第八章 「パターン」をめぐる考察―論理学・形而上学・美学の関係についての再検討―
0.はじめに
1. 「コントラスト」と「パターン」
2. 有機体の哲学における「パターン」と論理学
3. 残される美学の問題
結論
あとがき
参考文献
註