ホーム > 批判的社会理論の今日的可能性

批判的社会理論の今日的可能性

批判的社会理論の今日的可能性

批判的社会理論の基礎はコミュニケーション行為か、承認か--ハーバーマスとホネットの理論に迫り現代社会の課題に応える

著者 永井 彰 編著
日暮 雅夫 編著
舟場 保之 編著
田畑 真一
久高 将晃
小山 裕
箭内 任
藤井 佳世
小山 花子
宮本 真也
水上 英徳
ジャンル 哲学
社会
出版年月日 2022/06/20
ISBN 9784771036154
判型・ページ数 A5・244ページ
定価 3,300円
在庫 在庫あり
 

目次

凡 例

序 論 批判的社会理論の今日的可能性……永井 彰・日暮雅夫・舟場保之


第Ⅰ部 ハーバーマス理論の現在とその周辺

第1章 社会理論としてのハーバーマス理論……永井 彰
     ――『コミュニケーション行為の理論』から『事実性と妥当性』への展開をふまえたハーバーマス理解のこころみ――  
 1 社会理論とは何か
 2 コミュニケーション行為理論の社会理論的意義
 3 社会理論の構成
 4 社会理論としてのハーバーマス理論

第2章 EUの正統性とそのポテンシャリティ……舟場保之
     ――『ヨーロッパ憲法論』を中心に――
 はじめに
 1 EUの正当性に向けて
 2 EUの正当性に関する「第二の革新」
 3 世界市民体制の正当性に向けて
 おわりに

第3章 R・フォアストの政治理論……田畑真一
     ――正当化への権利の基底性――
 はじめに
 1 フォアストの道徳理論――正当化辺権利とそれ自体の基礎づけ――
 2 道徳基底的な政治理論――正当化への基本構造――
 おわりに

第4章 ハーバーマスの「普遍化原理」と討議倫理学の展開……久高将晃
     ――K・ギュンター及びM・ニケによる新たな討議倫理学的構想――
 はじめに
 1 ハーバーマスの「普遍化原理」とその問題
 2 規範の適切性における討議倫理学の展開――ギュンターの討議倫理学の構想――
 3 規範の要求可能性における討議倫理学の展開――ニケの討議倫理学的構想――
 4 新たな討議倫理学的構想の意義

第5章 ハーバーマスとルーマン……小山 裕
     ――批判的社会理論と社会システム理論における言論の自由と真理――
 はじめに
 1 コミュニケーションと心理
 2 言論の自由と社会構想
 3 現代社会への示唆

第6章 ハーバーマスの宗教論……箭内 任
     ――公共圏における宗教――
 はじめに
 1 宗教論の底流
 2 ポスト世俗化社会における宗教
 おわりに


第Ⅱ部 ホネット理論の展開

第7章 ホネット承認論と教育……藤井佳世
     ――教育学における受容を巡る議論――
 1 教育と承認の問題圏
 2 批判的人間形成論の構想
 3 分析概念としての承認
 4 権力と承認

第8章 ホネットとアメリカ批判的社会理論……小山花子
     ――『再分配か承認か?』――
 はじめに
 1 再分配をめぐって――フレイザーにおけるホネット批判――
 2 承認論の外部をめぐって――ホネットによる反論――
 3 承認論の内部へ――近代社会における規範性の在処――
 おわりに

第9章 承認の忘却としての物象化……宮本真也
     ――コミュニケーションから承認へ――
 はじめに
 1 現代社会と物象化現象
 2 物象化の彼岸にあるもの
 3 承認の優位
 4 承認の忘却
 5 批判的社会理論のために
 おわりに

第10章 現代社会における自由の在処……水上英徳
     ――ホネット『自由の権利』の挑戦――
 はじめに
 1 規範的再構成と自由
 2 法的自由と道徳的自由
 3 社会的自由
 4 承認と自由

第11章 ホネットにおける「社会的自由」と新自由主義批判……日暮雅夫
     ――『自由の権利』と『社会主義の理念』を中心に――
 はじめに
 1 『自由の権利』における社会的自由と新自由主義批判
 2 『社会主義の理念』における資本主義批判
 おわりに

あとがき
事項索引
人名索引

このページのトップへ

内容説明

批判的社会理論の基礎はコミュニケーション行為か、承認


この共著の趣旨は、ハーバーマスやホネットらのテクストにそくして、「批判的社会理論」と総称される一連の知的営為がいかなる社会認識や社会分析の論理を内包し、それが現代社会的分析にいかなる寄与をなしうるのかを明らかにすることにある。・・・
この共著では、ハーバーマスやホネットらの仕事の到達点を読者に分かりやすく伝えることをつうじて、批判的社会理論というプロジェクトの意義を明らかにしたい。(「あとがき」より)


《編者》
永井  彰 (東北大学大学院文学研究科教授)
日暮 雅夫(立命館大学産業社会学部教授)
舟場 保之(大阪大学大学院人文学研究科教授)

《執筆者》
田畑 真一(北海道教育大学旭川校准教授)
久高 將晃(琉球大学人文社会学部教授)
小山  裕(東洋大学社会学部准教授)
箭内  任(尚絅学院大学総合人間科学系人文部門教授)
藤井 佳世(横浜国立大学教育学部教授)
小山 花子(盛岡大学文学部教授)
宮本 真也(明治大学情報コミュニケーション学部教授)
水上 英徳(松山大学人文学部教授)

このページのトップへ